修善寺にて、また頼家入道をば指ころし(注1)てけり。とみにえとりつめざりければ、頸に緒をつけ、ふぐり(注2)を取などしてころしてけりと聞えき。人はいみじくたけきも力及ばぬことなりけり。ひきは其郡に父の党とて、みせやの大夫行時と云う者のむすめを妻にして、一万御前が母をばもうけたるなり。その行時は又兒玉党にしたるなり。
注1:「刺し殺し」
注2:金玉。睾丸。
修善寺にて、また頼家入道をば指ころし(注1)てけり。とみにえとりつめざりければ、頸に緒をつけ、ふぐり(注2)を取などしてころしてけりと聞えき。人はいみじくたけきも力及ばぬことなりけり。ひきは其郡に父の党とて、みせやの大夫行時と云う者のむすめを妻にして、一万御前が母をばもうけたるなり。その行時は又兒玉党にしたるなり。
注1:「刺し殺し」
注2:金玉。睾丸。
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