『吾妻鏡』の大仏関連記述


『吾妻鏡』より鎌倉大仏に関連した条を抜粋しました。

暦仁元年(1238年)三月二十三日 戊戌 雨降る
未の三点寅方大風、人屋皆破損し、庭樹悉く吹き折る。申の刻晴に属く。西風また烈し。御八講の結願、頗る魔の障りなり。今日、相模の国深澤里の大仏堂事始めなり。僧浄光尊卑の緇素を勧進せしめ、この営作を企つと。

寛元元年(1243年)六月十六日 辛酉 未の刻小雨・雷電
深澤村建立の一宇の精舎、八丈余の阿弥陀像を安じ、今日供養を展ぶ。導師は卿僧正良信、讃衆十人。勧進聖人浄光房、この六年の間勧進す。都鄙の卑尊奉加せざると云うこと莫し。

宝治元年(1247年)九月一日 辛亥
亥の一刻より丑の四点に至るまで大風。仏閣・人家多く以て顛倒・破損すと。

(この条では「大仏」の記述はないが、鎌倉一般の参考情報として掲載)

建長四年(1252年)八月十七日 己巳 晴
将軍家の御悩猶以て不快の間、御祈祷の事懇祈を専らせらるべきの由、諸寺・諸社に仰せらる。また神馬を二所・三嶋社等に奉らるる事、鶴岡に於いて仁王会を行わるべき事、御立願有りと。今日彼岸の第七日に当たり、深澤里の金銅八丈の釈迦如来像を鋳始め奉る。

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