江戸幕府が編集した国内地誌の集大成である『大日本地誌大系』のうち鎌倉に関する基本的な文献史料です。
『新編鎌倉志』は水戸藩主・徳川光圀が家臣の河井恒久らに命じて編纂・刊行させた藩撰地誌で、光圀が鎌倉の名所や史跡を巡覧した際の『鎌倉日記』をもとに編纂されました。鎌倉、江の島、金沢の名所旧跡を豊富な文献史料に基づいて解説しており、『新編相模国風土記稿』とともに、鎌倉に関する基本的な文献史料です。(略して『鎌倉志』ともいう。『鎌倉攬勝考(かまくららんしょうこう)』は『新編鎌倉志』に欠けている部分を補い、さらに詳しい解説を加えたもの)
かんたんに言えば、水戸の黄門様がまとめられた鎌倉のガイドブックです。近現代の開発で変わってしまう前の鎌倉の様子がよくわかる資料で、私(森園)にとっては貴重な資料(愛蔵書)です。
たとえば釈迦堂や杉本寺(杉本観音)については、こんなふうに記述されています。
釈迦堂
杉本寺(杉本観音)
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