5.著作のこと

殉教の旅(4)― 長崎・五島(その7) ―

頭ヶ島・中通島


五島全体地図コチラ

頭ヶ島は独立した小さな島ですが、現在は中通島と橋で繋がっています。
まず頭ヶ島を訪れました。

⑧頭ヶ島天主堂

1軒をのぞいて皆キリシタンだったという頭ヶ島。五島崩れの時、信徒は牢から全員逃げ出して島を離れ、迫害が終わってからこの地に戻ってきました。この頭ヶ島天主堂は、鉄川与助の設計施工によって建設され、近くの石を切り出して、1919年に完成。2001年に国の重要文化財に指定されたとのことです。
(参考文献:「新上五島町観光物産協会」ホームページ)


堂内は撮影不可のため写真は「絵はがき」より
ここは、珍しくリブ・ヴォールト天井ではありませんでした。



手積の石積みが素晴らしく美しい。


継ぎ目の幅がやけに広い(厚い)し、セメントや漆喰ではなさそう。


よく見てみると、継ぎ目に見えるのは積み石表面の縁で、積み石の表面を凹凸に削り出し、凹部が継ぎ目のように見えるようになっていたのです。芸の細かさに驚かされます。
横からの断面図(想像)は、
こんな感じだと思います。👇


頭ヶ島白浜地区


天主堂のある場所から浜の方へ降りてくると、美しい景色を背景に墓地がありました。潜伏キリシタンの時代から続くキリシタン墓地とのことですが、墓石の上に十字架が設えてあるのは解禁後の墓でしょう。


「白浜地区」という名のとおり、白砂の浜辺がとてもきれいでした。


芝生の公園になっていて、一休みしていると……。


おや? 公園の芝生の上に、何かの骨が……。辺りには縄文時代の遺跡(頭ヶ島白浜遺跡)があり、発掘でおびただしい数の人骨が出土したらしいです。もしやこれも……?


持ってみると、石のように重い。化石化しているのではないか? 形は鹿の大腿骨のようで、縄文遺跡からは鹿の骨も出土しているので、あり得ることですが、ペット犬用の玩具かもしれません。しかし、それにしては、ずっしり重い……。


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■殉教の旅(1)(2)(3)

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