頭ヶ島・中通島
頭ヶ島は独立した小さな島ですが、現在は中通島と橋で繋がっています。
まず頭ヶ島を訪れました。
⑧頭ヶ島天主堂
1軒をのぞいて皆キリシタンだったという頭ヶ島。五島崩れの時、信徒は牢から全員逃げ出して島を離れ、迫害が終わってからこの地に戻ってきました。この頭ヶ島天主堂は、鉄川与助の設計施工によって建設され、近くの石を切り出して、1919年に完成。2001年に国の重要文化財に指定されたとのことです。
(参考文献:「新上五島町観光物産協会」ホームページ)
堂内は撮影不可のため写真は「絵はがき」より
ここは、珍しくリブ・ヴォールト天井ではありませんでした。
手積の石積みが素晴らしく美しい。
継ぎ目の幅がやけに広い(厚い)し、セメントや漆喰ではなさそう。
よく見てみると、継ぎ目に見えるのは積み石表面の縁で、積み石の表面を凹凸に削り出し、凹部が継ぎ目のように見えるようになっていたのです。芸の細かさに驚かされます。
横からの断面図(想像)は、
こんな感じだと思います。👇
頭ヶ島白浜地区
天主堂のある場所から浜の方へ降りてくると、美しい景色を背景に墓地がありました。潜伏キリシタンの時代から続くキリシタン墓地とのことですが、墓石の上に十字架が設えてあるのは解禁後の墓でしょう。
「白浜地区」という名のとおり、白砂の浜辺がとてもきれいでした。
芝生の公園になっていて、一休みしていると……。
おや? 公園の芝生の上に、何かの骨が……。辺りには縄文時代の遺跡(頭ヶ島白浜遺跡)があり、発掘でおびただしい数の人骨が出土したらしいです。もしやこれも……?
持ってみると、石のように重い。化石化しているのではないか? 形は鹿の大腿骨のようで、縄文遺跡からは鹿の骨も出土しているので、あり得ることですが、ペット犬用の玩具かもしれません。しかし、それにしては、ずっしり重い……。
■他ページへのダイレクト・ジャンプ
殉教の旅(4)― 長崎・五島(その1) ― 長崎(二十六聖人記念碑、大浦天主堂)
殉教の旅(4)― 長崎・五島(その2) ― 五島 福江島(井持浦教会、堂崎教会)寄り道(大瀬崎灯台)
殉教の旅(4)― 長崎・五島(その3) ― 五島 久賀島(牢屋の窄殉教記念聖堂、五輪地区1)
殉教の旅(4)― 長崎・五島(その4) ― 五島 久賀島(五輪地区2)
殉教の旅(4)― 長崎・五島(その5) ― 五島 奈留島(江上天主堂)ユーミンの島♬
殉教の旅(4)― 長崎・五島(その6) ― 五島 若松島(キリシタン洞窟)
殉教の旅(4)― 長崎・五島(その7) ― 五島 頭ヶ島(頭ヶ島天主堂)
殉教の旅(4)― 長崎・五島(その8) ― 五島 中通島(青砂ヶ浦教会、冷水教会、大曽教会、中ノ浦教会)
■殉教の旅(1)(2)(3)
殉教の旅(1)ー鎌倉に残る隠れキリシタンの跡ー
殉教の旅(2)― 東慶寺に残るキリシタンの痕跡 ―
殉教の旅(3)― 澤田美喜記念館 ―
この記事へのコメントはありません。