旧五輪教会聖堂(地図)
ここは、他の教会と違って、現在は宗教儀式を行っていないので、写真撮影可能な貴重な場所。
聖堂の天井は、他の教会と同様、リブ・ヴォールト※と呼ばれるアーチ状(板張り4分割)で、「こうもりが羽を広げた時の形」に似ている。
※リブは肋骨。ヴォールトはアーチを平行に押し出した形状(かまぼこ型)のこと。
祭壇中央はイエスを抱くヨセフ
祭壇の左脇はイエス
祭壇の右脇はイエスを抱くマリア
このイエス、マリア、ヨセフの配置は教会ごとに異なっていた。
それぞれ、どんな意味があるのか? 今後要調査。
聖堂の側壁上部には、他のほとんどのカトリック教会と同様、イエスの生涯を描いた聖画が掲げられている。
祭壇前の仕切りの透かし彫り模様には「I,H,S」の文字が図案化されて彫りぬかれているものと思われる。知生のブログ記事(殉教の旅(1)ー鎌倉に残る隠れキリシタンの跡ー)でも記した通り、Ihsouz Xristoz(イエス・キリスト)の最初の三文字。後にラテン教会でIesus Hominum Salvator「人類の救い 主イエス」の略称となった例の図案と共通したものと思われる。(知生の私見)
告解室(懺悔をする部屋)
告解(懺悔)とは、司祭に罪を告白して神の赦しを得ること。司祭は神の代理人として、信者の告白に耳を傾け、神の名において赦す権限が与えられている。この写真は司祭(神父)が座る側と思われる。この素朴な告解室で、漁師の信徒が、どんな罪の告白を行っていたのか……。
ポインテッドアーチ※型の窓
どうしても丸に十字の島津の家紋にも見えてしまう。島津家紋はキリスト教と無関係と言われているが……。
ナチスの鉤十字(ハーケンクロイツ 卍)と寺の地図マーク卍が同形異義なのと同じ?
※ポインテッドアーチ(尖頭アーチ)とは、ゴシック建築に特徴的な、先端が尖ったアーチのこと。
窓を開ければ~♬
教会の前は漁港。といっても、この五輪地区は二世帯の漁民だけで、その二世帯で五輪教会を管理しているとのこと。
入り江に迫る険しい山の峰に霧がかかり始める。
我々の乗る船(海上タクシー)が待ってくれている。
ここ(五輪)からは、この船で奈留島の奈留港へ向かう。(地図)
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